新版 学校では教えてくれない差別と排除の話
著者:安田浩一 出版社:皓星社
ブックフェア「移民について考える」の1冊。
「なぜ中学や高校で差別や排除を教えないのだろう?」という著者の素朴な疑問をきっかけに、2017年に刊行された『学校では教えてくれない差別と排除の話』。5刷を記録するロングセラーの本書が、この度リニューアルしてかえってきました。外国人労働者、ヘイトスピーチ、そして沖縄。現代日本の差別と排除の問題について、豊富な現場での取材を元に語り、解決への道を示します。
新版発行にあたり、新型コロナウイルス禍による差別や排除の問題、そしてクルド人差別の現場の様子などを加筆しました。
さらに、著者の友人であり、難民問題にも取り組んでいるイラストレーター・文筆家の金井真紀さんとの対談を追加収録します。
2025.11.6
可視化される差別
著者:五十嵐彰 出版社:新泉社
ブックフェア「移民について考える」の1冊です。
人種差別、性差別、障害者差別、性的指向差別……。
私たちの周りでよく見聞きされる「差別」という言葉。しかし、差別ほどその存在を捉えにくいものはありません。
「自分は外国人に対して否定的な感情を抱いていないから、差別をしていない」という説明をよく聞きますし、実際、そう考える日本人は多いはずです。しかしこの考え方は、半分は正解ですが、半分は間違っています。外国人に対して否定的な感情をもっていなくても、知らず知らずのうちに差別をしているかもしれないのです。
差別は見ることはできないし、差別の経験談でさえ差別を十分に反映しているとは言い難いのが現状です。だから差別は一筋縄では捉えることができないのです。
では、何が原因で差別は引き起こされるのでしょうか。
本書は差別の実証研究を扱った入門書です。統計手法を使って差別を「可視化」し、その実態を明らかにしようとする欧米や日本の研究を、横断的に検証し、差別の正体と、その原因、そして差別が当事者に何をもたらすのかを明らかにしています。
2025.11.3
ニッポンの移民
著者:是川夕 出版社:筑摩書房
少子高齢化による労働力不足や、流動的な世界情勢を受け、 近年日本に多くの外国人がやってくるようになった。2070年には、人口の約10%に達するとも言われる。それに対し、 治安や社会保障に関する不安の声は多く、 排外主義も台頭している。 移民は日本にとって救世主なのかリスクなのか? 日本は欧米のように分断されるのか? 移民なしではこの国はもたないのか? 国立社会保障・人口問題研究所の国際関係部部長で、移民に関する研究の第一人者である著者が、エビデンスを基に、 移民政策の歴史と未来について考察。移民をめぐる議論に一石を投じる。
2025.11.1
芝園団地に住んでいます
著者:大島隆 出版社:明石書店
11月1日からのブックフェア「移民について考える」の1冊です。
住民の半数が外国人の芝園団地(埼玉県川口市)に移り住んだ著者が、日本人住民の間に芽生える「もやもや感」と、見えない壁を乗り越えようとする人々を描いたノンフィクション。
日本人と外国人が同じ場所で暮らすとき、何が起きるのか。住民には、どのような感情が生まれるのか。そこで起きること、芽生える感情に対して、どうすればいいのか。
これは、そんなことを問いかけながら芝園団地で暮らす、一人の住民の記録です。
2025.10.30
君のクイズ
著者:小川哲 出版社:朝日新聞出版
生放送のTV番組『Q-1グランプリ』決勝戦に出場したクイズプレーヤーの三島玲央は、対戦相手・本庄絆が、まだ一文字も問題が読まれぬうちに回答し正解し、優勝を果たすという不可解な事態をいぶかしむ。いったい彼はなぜ、正答できたのか? 真相を解明しようと彼について調べ、決勝戦を1問ずつ振り返る三島はやがて、自らの記憶も掘り起こしていくことになり――。
読めば、クイズプレーヤーの思考と世界がまるごと体験できる。人生のある瞬間が鮮やかによみがえる。そして読後、あなたの「知る」は更新される!
「不可能犯罪」を解く一気読み必至の卓抜したミステリーにして、エモーショナルなのに知的興奮に満ちた超エンターテインメント。
2026年に映画化されることが発表されました!
2025.10.27
すべては量子力学のせい
著者:ジェレミー・ハリス 訳:広林茂 出版社:草思社
量子力学が正しいことはわかっている。でも、それが何を意味しているのかについて、物理学者の意見はまったく一致していない。例えば…
▽私たちの住む宇宙が無限とも思える並行宇宙でできているという説
▽起こることがすべて-私たちが何を考え、何をするかも含めて-あらかじめ決められているという説
▽私たちの意思が量子力学的に影響を与えているという説
これらの相容れない主張がそれぞれ存在しているという具合。
実は、これらの説のどれが(あるいは別の説が)正しいか次第で、「私たちに自由意思はあるか」といった問いへの答えも変わり、ひいては法律などの社会制度の根底をなす世界観も覆りかねない-。
難しい数式は一切ナシで、量子力学の奇妙さ、面白さを伝え、私たちがこの世界について考える際に量子力学がなぜ重要なのかをわかりやすく教える一冊。
2025.10.23
ある星の汽車
著者:森洋子 出版社:福音館書店
絶滅してしまった動物たちを描いた鉛筆画の創作絵本です。
広い大地を走る汽車。汽車には、ドードーの紳士、卵を大事に抱えたオオウミガラスの夫婦、リョコウバトの団体客など、たくさんの乗客が乗っています。その中に、お父さんと旅をする男の子がひとり。男の子は車内をまわって、動物たちと会話をしたり、つぶやきを聞いたりします。しばらくすると、汽車が駅に止まり、ドードーの紳士が下車していきます。その後も駅に着くたびに、乗客がひとりずつ降りていき、徐々に車内は寂しくなっていきます。
2025.10.20
女の国会
著者:新川帆立 出版社:幻冬舎
選挙に弱い政治家は、
誰かの言いなりになるしかない。
だから――。
強くなりたい。
国会のマドンナ“お嬢”が遺書を残し自殺した。
敵対する野党第一党の“憤慨おばさん”は死の真相を探りはじめる。
議員・秘書・記者の覚悟に心震える、政治×大逆転ミステリ!
第38回 山本周五郎賞 受賞
2025.10.18
ナイトメア 12のおそろしいゆめ
著者:ジャック・プレラツキー 絵:アーノルド・ローベル 訳:いわじょう よしひと 出版社:好学社
NYブルックリン出身の児童詩人、ジャック・プレラツキーによる12編のおそろしい詩と、「ふたりはともだち」で知られる絵本作家、アーノルド・ローベルが描く不気味ながらも美しいモンスターたち。二人の巨匠による悪夢の詩絵本。吸血鬼、一つ目のオーガ、グール、骸骨などが跳梁跋扈する世界へ誘われます。ハロウィンに向け、大人も子供も楽しめる1冊です!
2025.10.16
ポピュリズムの仕掛人
著者:ジュリアーノ・ダ・エンポリ 訳:林昌宏 出版社:白水社
ドナルド・トランプ大統領がぶち壊してゆく世界は、極論に満ちている。失言、論争、派手なパフォーマンスが繰り広げられ、祭りのような雰囲気が醸成されてゆく。それは、「ネットフリックスのような」政治だ。
本書には、SNSを駆使した選挙で勝利をおさめる「混沌の技師」たちが次々と登場する。彼らこそが、陰謀論をつむぎ、中道を切り崩し、社会の分断を加速させ、極端な政治思想をつなぎ合わせている「ポピュリズムの仕掛人」だ。
怒りの感情をアルゴリズムで煽り、民主主義をカオスにおとしいれる人びと。その起源から戦略までが、恐いほどわかる。
あなたの投票を左右させたのは誰だ? 世界各国で選挙のたびにベストセラー! ポピュリズム政治の「舞台裏」を解明したガイドブック。
2025.10.10
夏蜜柑とソクラテス
著者:新井紀子 出版社:草思社
数学者で、人工知能プロジェクト「ロボットは東大に入れるか」のプロジェクトディレクターを務める等、AIと教育・数学リテラシーをめぐる活動で国際的にも知られる著者が、日々の出来事や大切な思い出に寄り添いながら綴ったエッセイです。
過去の風景、大切な人とのやりとり、なぜか今でも心に残る一瞬…それらをそっと取り出して言葉にし、その過程を通じて、「記憶とは何か」「人間とは何か」を深く洞察しています。「日本エッセイスト・クラブ賞」など数々の賞を受賞した著者が、数式では表せない記憶、感情、言葉の余白を表現し尽くした、まさに新境地となる1冊です。
2025.10.7
たれてる
著者:鈴木のりたけ 出版社:ポプラ社
「大ピンチずかん」で注目の鈴木のりたけさんによる新シリーズの第1弾です。
まるで手を伸ばせば触れられそうな、圧倒的な描写力によるドーナツやアイスたち。えっ? この次の展開は!? と、ドキドキしながらも、読んでいるだけでお腹が空いちゃう、ゆかいな絵本です!
2025.10.6