ていねいに美しく暮らす 北欧デザイン
著者: 出版社:パイ インターナショナル
なぜ北欧デザインは人々を惹きつけるのか。その魅力と思想をひもといた1冊
北欧では19世紀末から「美が人生を豊かにする」という思想が浸透し、人々は暮らしの中に美しいデザインを取り入れてきました。本書は、世界的にも名高い織田憲嗣氏のコレクションで構成される、美と暮らしをテーマにした北欧デザイン展の図録となります。椅子を通して受け継がれる思いや美しい日用品がもたらす幸福感など、思想とデザインを交差させながら紹介していきます。近年は幸福度の高さでも注目される北欧の、新たな魅力を発見できる書籍です。
織田コレクションとは
椅子研究家の織田憲嗣氏が長年かけて収集、研究してきた20世紀のすぐれたデザインの家具と日用品のコレクション。近代デザイン史の変遷を俯瞰できる学術的にも極めて貴重な資料として、世界的にも高い評価を得ています。
2026.5.12
幸せな結末 大滝詠一ができるまで
著者:萩原健太 出版社:文藝春秋
30年以上封印されていた音声、初の書籍化
「まあ、これが遺作だな。死後公開だ」
学芸会の劇ではいつも主役で、12球団全部のマークを自分で手描きした野球帽をかぶり、蓄音機でDJをやっていた少年時代。高2の夏の一目惚れから始まった一生の恋。岩手から上京し、細野晴臣の家に集い作曲を学んだ「はっぴいえんど」前夜。バンド解散後に手がけたCMソングがテレビで流れたときの喜び。ナイアガラ・レーベルを創設し、アメリカン・ポップスが大好きだった少年時代に原点回帰した「ロンバケ」の大ヒット。壁一面ビデオ・デッキで埋め尽くされた伝説の部屋。インターネットが一般的になる前からのめりこんでいたパソコン通信。放送直前に完成した完璧なドラマ主題歌――
1991年8月、「死後公開」を約束に、親交のあった著者が聞き手となって福生の仕事場に三日三晩泊まり込みで行われたロングインタビュー。カセット・テープに録音されて30年以上封印されていた「軽妙洒脱な語り」をそのまま活かし、深い愛情を込めて綴った、POPの頂点を極めた大滝詠一の知られざる素顔。
教師をしながら一人親で息子を育て、欲しがる雑誌は全て定期購読し、ラジオを与えて「大滝詠一」の礎を築いた母。新婚時代、ラジオ局が激安で放出した大量の中古レコードを「全部買えば」と鼓舞した妻……ふたりの女性の格好良さにも痺れ、朝ドラのような展開に心が熱くなるノンフィクション!
2026.5.10
北欧のテキスタイルと暮らし
著者: 出版社:パイ インターナショナル
19世紀の手工芸から21世紀のテキスタイルアートまで
時代とともに紡がれてきた、北欧テキスタイルの魅力
北欧では、寒い冬を乗り切るために、暮らしの中で様々な織物が作られてきました。それはやがて手工芸となり、部屋を飾るインテリアとなり、テキスタイルアートへと発展しました。本書では、家族のために作られた刺繍や織物から、伝統的な手仕事をモダンなデザインへ落とし込んだラグや装飾品。さらには、デザイナーたちが才能を発揮した大胆なプリントテキスタイルや、現代のアーティストたちが作り出すテキスタイル作品などを紹介します。北欧のテキスタイルがなぜ人々を魅了するのか、歴史と共にその変遷をひもときます。
2026.5.8
脳のなかの免疫、免疫のなかの心
著者:モンティ・ライマン 訳:塩﨑香織 出版社:みすず書房
今世紀に入ってようやく、“病は気から”の背後にあるしくみが、劇的に明らかになりつつある。私たちの脳は、免疫系と絶えず情報をやりとりし、協働で心身の健康を形作っているのだ。
「免疫」は従来、たんに病原を排除するしくみと捉えられがちだった。また脳は、「血液脳関門」があるせいで、免疫が関わることのできない臓器と見なされてきた。ところが、いまや脳(心)と免疫系の“対話”のルートが発見され、脳が身体の内部を知覚する「内受容感覚」の研究も進んで、医科学の最前線を切りひらいている。
どうして脳は、体に生じた炎症を記憶したり再発させたりできるのか。逆に免疫の働きは、抑うつや精神の病を引き起こせるのか。関節炎の薬はそれを癒せるのか。心や行動は腸内微生物叢にどう影響されるのか──。そんな新しい問いに挑む神経免疫研究の現在地を、その大きな可能性も含めて、ライマン博士が丁寧に案内する。
この分野の進展は、心身二元論に対する切実な挑戦でもある。身近な病気の理解をアップデートするだけでなく、慢性疾患や精神疾患をめぐるこれまでの医療を再考・再設計する契機だと著者は説く。心身一元の、新たな医科学への呼び声となる書だ。
2026.5.6
わたしのおとうさんのりゅう
著者:伊藤比呂美 出版社:左右社
私は、『エルマーのぼうけん』を日本で初めて読んだ子どもです。
父はやくざでした。母は芸者でした。
詩人で小説家の著者が、自らの父、母、そして彼らが生きた時代のことを綴ったエッセイ。
高度経済成長期に入りかけた頃の東京の板橋区の裏町の裏通りをさらに入ったところで、「私」は夢中で本を読み、父と母は過去を隠して暮らしていた。
『少年少女世界名作文学全集』、『風にのってきたメアリー・ポピンズ 帰ってきたメアリー・ポピンズ』、『シートン動物記』、そして父に読み聞かせてもらった『エルマーのぼうけん』と『ドリトル先生アフリカゆき』……
「私」の一生を貫き、その言葉をつくりあげてきた児童文学を追ううちに、読み聞かせてくれた父の声から引き寄せられたのは「私」の幼いころの記憶、「私」の知らなかったこと、思い出せない父の背中の刺青。
父と母はなぜあのように暮らしたのか。記憶の海に溺れながら、児童文学と翻訳と、「私」につらなる人々をめぐる道行き。
2026.5.4
天才歌人、ラップ沼で溺れ死ぬ
著者:野口あや子 出版社:小学館
私は強い。私は自由だ。
10代で歌人としてデビューし、短歌の芥川賞と呼ばれる現代歌人協会賞を受賞。順風満帆に見えたキャリアの途上で、著者はパートナーから性被害に遭う。深い傷を抱えた著者に力を与えたのが魂の音楽表現、ラップだった。新たな言葉の武器を手に、30代半ばにして〈フィメールラッパー歌人〉という未踏の荒野へ踏み出していく。
【女のくせに歌人なのにと言うやつらバイブスぶち上げかましますわよ】
自由の風吹くHIPHOP界は、むき出しの言葉が飛び交うカオスでもある。地元・名古屋では、男性ラッパーとのフリースタイルラップバトルで連戦連敗。それでもマイクを握り、「私は何者か」を問い続けた。
時に停滞や逃避も。そこで足を向けたのはなぜか音楽の都ウィーン! 舞踏会で軽やかにステップを踏みながらふたたびラップを想う。回り道のすえ、自らの楽曲を手にした著者は、ラッパーデビューへと歩み出す。
ジャンルも国境も軽やかに越えていく、痛みとユーモアとビートに満ちた越境エッセイ。
2026.5.2
「北欧デザイン」の考え方
著者:渡部千春 出版社:誠文堂新光社
ブックフェア「ヒンメリと北欧デザイン」の1冊
家具、建築、テキスタイル、工芸、グラフィック……「北欧デザイン」の全体像が理解できる決定版。
シンプルで洗練されたデザイン家具や日用品が日本でも長年愛されている北欧デザイン。近年では、環境や社会福祉に配慮した素材選びや生産体制など、北欧のものづくりの思想や価値観そのものが、「北欧デザイン」という現代的なデザイン・ライフスタイルとして広く浸透しつつあります。
一方で、アアルト、ヤコブセン、マリメッコ、アラビアなど、個別のブランドやプロダクトに関する解説本などを目にするものの、デザイナー同士のつながりや、家具、建築、テキスタイル、工芸、グラフィックといった北欧デザインの諸ジャンルを総合的に解説する日本語の書籍はありませんでした。
本書では、そんな北欧デザインの全体像を解説するため、横断的な章立てによりトピックを厳選。わたしたちがよく知る北欧デザインの誕生背景をイラスト付きのポイント解説や豊富な写真とテキストにより読み解いていきます。
2026.5.1
ポケットにライ麦を〔新訳版〕
著者:アガサ・クリスティー 訳:山本やよい 出版社:早川書房
会社社長が何者かに毒殺された。遺体のポケットにはなぜかライ麦が。それは、童謡の歌詞に見立てて遂行される、恐るべき連続殺人の端緒だった。さらに社長宅ではメイドが洗濯ばさみで鼻をつままれた絞殺死体で発見される。彼女を知るミス・マープルは義憤に駆られ、犯人探しに乗り出す!
新訳で贈る、マザー・グースに材を取った中期の傑作。なぜ童謡の歌詞に見立てて殺人が行われるのか…そこに隠された犯人の意図が、このミステリーの鍵となっています!ミス・マープルが、単なる謎解き好きの老婦人としてではなく、犯罪者への怒りに突き動かされて行動するヒーローとして描かれるようになった作品としても知られています。
2026.4.28
そして誰もいなくなった〔改訳新版〕
著者:アガサ・クリスティー 訳:青木久惠 出版社:早川書房
その孤島に招き寄せられたのは、たがいに面識もない、職業や年齢もさまざまな十人の男女だった。だが、招待主の姿は島にはなく、やがて夕食の席上、彼らの過去の犯罪を暴き立てる謎の声が……そして無気味な童謡の歌詞通りに、彼らが一人ずつ殺されてゆく…
クリスティー屈指の傑作を改訳し、新たな解説とjunaidaによるカバーをつけた新版。
全編、強烈なサスペンスに彩られた、まさに不朽の名作です!
2026.4.27
クリスティを読む! ミステリの女王の名作入門講座
著者:大矢博子 出版社:東京創元社
数々の名作が世界中で読まれ、翻訳され、映像化・舞台化され、没後50年を経ても変わらぬ人気を保ち続ける──まさしくミステリの女王、アガサ・クリスティ。大人気カルチャー講座「アガサ・クリスティを読む」の講師を務める書評家が、〈探偵〉〈舞台と時代〉〈人間関係〉そして〈騙(だま)しのテクニック〉に焦点を当て、各章でテーマに沿ったおすすめ作品を紹介しながら魅力を丁寧に語ります。最終章〈読者をいかにミスリードするか〉では、女王の驚くべきテクニックをじっくり解説。
クリスティのすごさを実感できる、入門に最適な一冊!
2026.4.25
イギリスのお菓子と街めぐり アガサ・クリスティーの食卓
著者:北野佐久子 出版社:二見書房
名探偵ポアロやミス・マープルの物語を彩るイギリスお菓子と風土を解説!
イギリスのデヴォンやロンドンなど、アガサ・クリスティーゆかりの街を訪れ、その土地ならではのお菓子や風土を取材した1冊。
『そして誰もいなくなった』の舞台となったホテルで味わうアフタヌーン・ティー、名探偵ポアロも食べた苺クリーム、ミス・マープルが楽しんだ英国式朝食、クリスティーの邸宅「グリーンウェイ」で食べたスコーンなど、土地と美味が紡ぐ物語をお楽しみください。
2026.4.24
フィンランドの麦わらつるし飾り ヒンメリ
著者:仲宗根知子 出版社:エクスナレッジ
ブックフェア「ヒンメリと北欧デザイン」の1冊
必要な道具は針と糸だけ。麦わらに糸を通して組み立てるだけなので誰でも作ることができます。
基本の正八面体とそのバリエーションによる30種類のデザインを紹介した本書では、ヒンメリのさまざまな魅力に触れることができます。
お家の中で吊るすとわずかな風で回り、黄金色に輝く“光のモビール”ヒンメリ作りをこの本ではじめてみましょう。
2026.4.23