カフェーの帰り道
著者:嶋津輝 出版社:東京創元社
時代を映す鏡であった仕事「女給」を通し、大正から昭和を生きた市井の女性の人生を描く連作短編集。第174回直木賞受賞。
東京・上野の片隅にある、あまり流行っていない「カフェー西行」。食堂や喫茶も兼ねた近隣住民の憩いの場には、客をもてなす個性豊かな女給がいた。竹久夢二風の化粧で注目を集めるタイ子、小説修業が上手くいかず焦るセイ、嘘つきだが面倒見のいい美登里を、大胆な嘘で驚かせる年上の新米・園子。彼女たちは「西行」で朗らかに働き、それぞれの道を見つけて去って行ったが……。大正から昭和にかけ、女給として働いた“百年前のわたしたちの物語”。
2026.2.26
叫び
著者:畠山丑雄 出版社:新潮社
満州から令和の関西万博へ 政と聖を描く野心作。
第174回芥川賞受賞。
早野ひかるは「先生」に打ちのめされ、銅鐸と土地の来歴を学び始める。ここではかつて罌粟(けし)栽培と阿片製造が盛んで、満州に渡って「陛下への花束」を編み、紀元2600年記念万博を楽しみにしていた青年がいた。いつしか昭和と令和はつながり、封印されていた声が溢れ出す。大阪と大陸で響き合う夢とロマン、恋愛政治小説。
2026.2.24
時の家
著者:鳥山まこと 出版社:講談社
ある家に暮らしていた三代の住人たちの存在と記憶、感情がよみがえる――。
第174回芥川賞と第47回野間文芸新人賞を受賞した、あたらしい建築文学。
青年は描く。その家の床を、柱を、天井を、タイルを、壁を、そこに刻まれた記憶を。
目を凝らせば無数の細部が浮かび、手をかざせば塗り重ねられた厚みが胸を突く。
幾層にも重なる存在の名残りを愛おしむように編み上げた、新鋭による飛躍作。
2026.2.22
物語 ビルマの歴史
著者:根本敬 出版社:中央公論新社
ミャンマー特集の1冊
民主化運動の指導者アウンサンスーチー、壮麗なパゴダ、『ビルマの竪琴』などで知られ、市場としても潜在力が高いと言われるビルマ(ミャンマー)。王朝時代に始まり、イギリス植民地時代、日本軍による占領期、戦後の独立後は、ビルマ式社会主義、23年間にわたる軍政期、そして2011年に民政へ移管し、その後に進められた改革まで。知られざる多民族・多言語・多宗教国家の歩みをたどる1冊。2014年刊行。
2026.2.19
ミャンマー政変
著者:北川成史 出版社:筑摩書房
ミャンマー特集の1冊
2021年2月1日、ミャンマー国軍がクーデターを起こし、アウンサンスーチー国家顧問らを拘束した。民主化に舵を切ったとみられていた国で起きた突然の政変は、世界に衝撃を与えた。民政移管後もなお大きな力を維持していた国軍が、なぜ今クーデターに踏み切ったのか。その背景にあるのが、ビルマ人ナショナリズムに基づく国軍、スーチー率いる民主派NLD、国内に100以上あるとされる少数民族の因縁だ。現地取材をもとに三者のもつれた関係を紐解き、クーデターの深層を探る。
2026.2.14
ミャンマー、優しい市民はなぜ武器を手にしたのか
著者:西方ちひろ 出版社:ホーム社
ミャンマー特集の1冊
ミャンマーの軍事クーデター後の1年間、目の当たりにした民主化闘争を、市民の声を丁寧に掬い上げ、リアルタイムで綴った稀有な記録。
選挙で民主主義政党に大敗したミャンマー国軍は、2021年2月、軍事クーデターを起こし全ての国家権力を握った。民意で選ばれた議員たちは拘束され、ミャンマーの人々は数年前にようやく手にした民主主義と自由を奪われる。
市民は最初、徹底した非暴力で抵抗を示した。しかし軍はそんな市民たちを虐殺し始める――。
国際協力のためにヤンゴンに住んでいた著者は、ミャンマー市民の闘いぶりをSNSで発信した。自由と民主主義を取り戻そうと奮闘する人々のひたむきな想いを、一人でも多くの日本人に伝え、ミャンマー市民とともに立ち上がってくれる人を増やすために。
闘いはまだ終わらない。終章には軍に抵抗する民主派の武装組織の兵士たち、日本で働く人たちの言葉なども掲載。ミャンマー市民たちの今を伝えている。
2026.2.12
世界の食器図鑑
著者:監修)加納亜美子 著)玄馬絵美子 米山明泉 出版社:平凡社
食卓を彩る、麗しきうつわの宇宙
彩り豊かな欧州のプレートから趣深い日本の茶碗まで-
名作・ブランドの物語やモチーフの意味、テーブルでの使い方をこの一冊に網羅。
和洋の名作を写真で比較し、歴史や技法、ジャンルをやさしく解説するビジュアル図鑑です。器をめぐる国際交流の歴史にも迫ります。
眺めて美しく、読んで学べて、テーブルで活かせる、食器図鑑の決定版!
2026.2.9
ふつうの人が小説家として生活していくには
著者:津村記久子 聞き手・島田潤一郎 出版社:夏葉社
昨年、デビュー20周年を迎えた作家・津村記久子さんへのインタビュー集。若いころをどのように過ごせばいい? 働くってどういうこと? 文章はどうやって書けばいい? 生きるヒント満載です!
聞き手は、津村さんと同世代で、ひとり出版社・夏葉社を営む島田潤一郎さん。主要作品や書くことについてのほか、共通の趣味である音楽のこと、サッカーのことなど、多岐にわたって話を聞いています。
元気が出て、何かを書きたくなる、ロング・インタビューです!
2026.2.7
おおきいかいぶつはなかないぞ!
著者:アウスロイグ・ヨウンスドッティル[絵・文] カッレ・ギュットレル[文] ラーケル・ヘルムスダル[文] 朱位昌併[訳] 出版社:ゆぎ書房
かいぶつにも、苦手なことがあるの?!
「ちいさいかいぶつ」は、もの知りで何でもできるのに、
ぼく(おおきいかいぶつ)は、何にもできない!
パパのことまで笑われて、ついに涙がこらえきれなくなり・・・。
アイスランドと北欧で読み継がれてきた絵本シリーズが、日本上陸!
愛嬌たっぷりの「おおきいかいぶつ」と「ちいさいかいぶつ」が、泣いたり笑ったり意地悪しちゃったりする、北欧諸語で大人気の絵本シリーズです。
「妖怪」とも「おばけ」とも「かいぶつ」とも訳すことのできる skrímsliは、古来から豊かな自然の中で、人間のすぐそばに棲みついてきた不思議な存在。
アイスランド、フェロー諸島、スウェーデンの3人の原作者が共同で創作し、三ヶ国語で同時出版するユニークなスタイルで生まれた作品です。日本語版はアイスランド語から翻訳。
2026.2.5
変身ヒーロー誕生 石ノ森マンガ第1話コレクション
著者:石ノ森章太郎 出版社:河出書房新社
仮面ライダー、人造人間キカイダー、イナズマン、秘密戦隊ゴレンジャー……異形のヒーローたちが生まれる瞬間を描いた、血沸き肉躍る原作マンガを集成! 『仮面ライダー』誕生55周年記念。
仮面ライダーに始まる石ノ森章太郎“原作”の変身ヒーローマンガは、テレビ用オリジナルとして石ノ森がキャラクターの設定とデザインを手がけ、“原作マンガ”を少年誌に掲載したもので、今日におけるメディアミックスの先駆的な作品群。それらの連載第1回を中心に集めたのが本書です。発表から半世紀近くを経ながら、いまなお新しい石ノ森ヒーローマンガをご堪能ください!
2026.2.3
東洋文庫 知への情熱、一〇〇年の軌跡
著者:公益財団法人 東洋文庫・監修 出版社:平凡社
国宝を含む100万冊もの和漢洋の貴重書を擁する、世界に誇る東洋学の専門図書館「東洋文庫」を大特集した1冊。 「知の殿堂」が紡いできた情熱の物語を、別冊太陽らしく、豊富なビジュアルで徹底詳解。東洋文庫100周年記念して出版する永久保存版特集です。2026年1月21日(水)に「東洋文庫ミュージアム」がリニューアルオープンしたばかり。訪問前にぜひ!
2026.1.31
台湾茶の教科書
著者:林品君 出版社:グラフィック社
ブックフェア「台湾を知ろう!」の1冊
台湾茶の基礎知識を始め、代表的なお茶の種類それぞれについて特徴、歴史、産地、製法、淹れ方、おすすめのペアリング菓子・料理を、現地の台湾茶研究家・林品君が紹介。茶器やイベントについて、茶葉の買い方など、楽しみ方も充実。
著者は台湾宜蘭県生まれ。大阪大学外国語学部卒業後、大手旅行会社、レストランでの勤務を経て独立し、宜蘭にて台湾料理教室を主宰。「台湾料理は小籠包だけじゃない、台湾茶は凍頂烏龍茶と高山茶だけじゃない」をモットーに、台湾の食文化を海外に発信している。
2026.1.29