おこまの大冒険 〜朧月猫の草紙〜
著者:山東京山・作 歌川国芳・絵 金子信久・訳著 出版社:パイ インターナショナル
浮世絵師・歌川国芳と戯作者(小説家)・山東京山という猫好きの二大スター共作によって大変な人気を博した猫たちの冒険活劇『朧月猫の草紙』。国芳のえがく猫たちが本の中で縦横無尽にとびまわる江戸時代の版本が、江戸ことばのリズムはそのままに、読みやすい現代語でよみがえりました!
舞台は鎌倉。カツブシ問屋のメス猫おこまちゃんは、ある事件から、恋しいとらさんと駆け落ち。ところが、待っていたのは、山あり谷ありの数奇な運命だった……。物語を彩るのは、お姫様や奥女中、彫物師や漁師、それに、立ちすぎるくらいキャラの立った大勢の猫たち。メス猫おこまの一代記をお楽しみあれ!
2025.12.6
13人のサンタクロース
著者:ブリアン・ピルキングトン(作) 朱位 昌併(訳) 出版社:ゆぎ書房
ちょっと不気味で愛嬌たっぷりでのサンタクロースが13人!
アイスランドでは、クリスマスの13日前から、サンタが毎日ひとりずつ山からおりてきます。
台所でフライパンの食べ残しをぺろぺろなめるサンタ。窓からじっとのぞくサンタに、扉をバタンバタンと閉めるサンタ。牛小屋でしぼりたてのミルクをごくごく飲むサンタ。
それぞれのサンタの姿や習性からは、むかしむかしのアイスランドの人々の暮らしが見えてきます。
赤い服にトナカイではなく、むかしの農夫の服を着て、歩いてやってくる13人は、本当にサンタクロースなの?! 実は、トロールなの?
そもそもクリスマスって何だろう?サンタクロースって何なんだろう?
そんな民俗学的な問いにも誘ってくれる絵本。
もちろん、13人のキャラクターをただただ思い切り楽しむこともできます!
2025.12.4
ちいさなサンタさん
著者:葉祥明(絵・文) 出版社:佼成出版社
クリスマスイブの夜、サンタクロースの家へ迷い込んだ男の子。そこにあったクリスマスツリーには、たくさんのお願いごとが吊るされています。
男の子は、世界中の子どもたちにプレゼントを届けようと、旅立ちます。 みんなが、本当に欲しがっているプレゼントはいったいどんなものなのでしょう…?
今も、この先も、どの時代にも伝えたいメッセージが込められています。 地球上でおきているあらゆる問題をかかえる世界中の子どもたちへ、サンタさんからのプレゼントです。
葉祥明氏ならではの、広々とした鮮やかな色彩の自然の風景。雪景色と青空の美しさ、絵に添えられた優しいメッセージが心を打つ、大人にもぜひ読んでほしい一冊。人気ロングセラー絵本です!
2025.12.1
ぐりとぐらのおきゃくさま
著者:なかがわりえこ(作) やまわきゆりこ(絵) 出版社:福音館書店
12月21日(日)10:30からクリスマス読み聞かせ会を開催します!
当日に読む本はこれから選びますが、ブックス Tangerinaにはこんな本が揃っていますよということで、クリスマスの絵本をご紹介していきます!
お客さまは誰?
まずはぐりとぐらのクリスマス絵本です。
ぐりとぐらは、森で雪の上に大きな足あとを見つけました。足あとは森をぬけ、原っぱを通り、ぐりとぐらの家まで続いていました。ドアを開けると玄関には大きな長靴、壁には真っ赤なオーバーと白いマフラー、そして赤い帽子がかかっています。いったい誰? そのときいい匂いがしてきたので、台所にいってみると…
読み聞かせ会に参加ご希望の方は下記メールまでご予約を!
参加される大人の人数、お子さんの人数と年齢もお知らせください。
選書に反映したいと思います。
info@books-tangerina.com
2025.11.29
海をこえて 人の移動をめぐる物語
著者:松村圭一郎 出版社:講談社
ブックフェア「移民について考える」の1冊。
人の移動を、ひとりの人生として、世界のあり方として、どう語るか?
長年、エチオピアの村に通う文化人類学者の著者は、村で生まれ育ち、海外へ出稼ぎに行く女性たちの話に耳を傾け、歩みを追いかけてきた。彼女たちの実感やリアリティと、海をこえて移動する人びとを国家の視線でとらえる言説と……。その隔たりをどう問い直し、語るか。考えながら綴るエッセイ。
2025.11.27
マイスモールランド
著者:川和田恵真 出版社:講談社
ブックフェア「移民について考える」の1冊。
日本で暮らすクルド人少女の願いと闘いの物語。
幼いころから日本で育ち、埼玉の高校に通うクルド人の少女サーリャは、バイト先で東京の高校生・聡太と出会う。県境を流れる荒川の岸辺で、少しずつ心を通わせていく二人。しかしある日突然、在留資格を失ったサーリャの家族は、就労を禁じられ、自由に移動することもできなくなる……。
現代社会の不条理を、居場所を求めて闘う一人の少女の視点で描き、ベルリン映画祭で高く評価された映画「マイスモールランド」(2022年5月6日公開・嵐莉菜、奥平大兼出演)を監督自ら小説化した注目作。
第72回ベルリン映画祭ジェネレーション部門正式招待
2025.11.24
やさしい猫
著者:中島京子 出版社:中央公論新社
ブックフェア「移民について考える」の1冊。
シングルマザーの保育士ミユキさんが心ひかれたのは、八歳年下の自動車整備士クマさん。娘のマヤもクマさんに懐き、すったもんだはありつつも平穏な日々が続いていたのだが…。幸せが突然奪われたのは、彼がスリランカ出身の外国人だったから。引き裂かれた三人はやがて、国を相手取った戦いに挑むことになり― 家族で一緒に暮らしたい、願いはそれだけ。温かな語りで、厳しい現実を描く圧巻のドラマ。吉川英治文学賞受賞作。
2025.11.22
日本に住んでる世界のひと
著者:金井真紀 出版社:大和書房
ブックフェア「移民について考える」の1冊。
いろんな国から来た、隣人たちの生活物語。
アイスランド、南アフリカ、スペイン、バルバドス、メキシコ、中国、イタリア、ミャンマー、セネガル、モルディブ、韓国、エストニア、フィリンピン、アルメニア、東ティモール、北マケドニア、アメリカ、中国・内モンゴル自治区、コンゴ民主共和国…
18組20人、来日した理由はさまざま。暮らしぶりも十人十色。 一人ひとりのストーリーを通して、普段の生活のみならず、難民問題、地球温暖化、ジェノサイド、民主化運動、差別の歴史などが見えてきます。
2025.11.17
移民が増えて、いいことって何だろう?
著者:佐藤友則 出版社:明石書店
ブックフェア「移民について考える」の1冊。
移民増加に不安を覚え反対意見を持つ人々と、多文化共生や異文化理解を推進する人々の間で、建設的な議論は可能か。
多文化共生に関心の薄い地方新聞記者“悠太”の視点から、日本社会における移民受け入れの現状と課題を浮き彫りにした入門書です。
「移民が増えたら治安が悪くなるのでは」「社会保障の負担が重くなるばかりでは」等、SNS上で散見される移民について不安や批判を述べているコメントの代表的なものを挙げ、それらへの答えを探して“悠太”が様々な人に話を聞いて回るという構成になっています。
著者は信州大学グローバル化推進センターの教授。“悠太”の視点から語る形にしているため、とても読みやすく、移民について冷静に議論していく土台が自然とできていきます。
2025.11.15
ともだちのなまえ
著者:内田麟太郎(作) はしもとみお(彫刻・絵) 出版社:教育画劇
小さな島にすむひとりぼっちのイグアナ。
ある日、傷ついたカモメが空からおちてきて、ふたりは出会います。
心やさしいカモメは、イグアナにいろんな質問をして、イグアナ自身も気づいていない孤独やさびしさを理解します。
そしてイグアナによりそい、春の歌をうたい、遠い国の話をしてくれるのでした。
しかし、とうとうカモメが旅立つときが。別れの日、イグアナの胸におしよせた思いとは……。
はかなくも眩しい出会いと喪失の物語です。
詩人で絵本作家の内田麟太郎さんと、動物肖像彫刻家として絶大な人気を誇るはしもとみおさんの初めての絵本です。
2025.11.13
絶滅しそうな世界の文字
著者:ティム・ブルックス 訳:黒輪篤嗣 出版社:河出書房新社
文字にこれほどのドラマがあったとは!
夢で啓示を受けた文字、奴隷貿易の暗号だった文字、民族独立象徴の文字、宗教儀式にのみ使われる文字、幼い兄弟がつくった文字、女性たちだけの秘密を守る文字――
消滅の危機に瀕する世界の文字体系83種類と、それが宿す物語、歴史、現在の状況を描く。
文字は単なる情報伝達手段ではなく、生きる証。文字がひとつなくなれば、何百年も書き継がれてきた、聖典、文学、手紙、法律文書、知恵、アイデンティティー、そして、共に生きた記憶――そのすべてが失われる。
文字をつくった人々と、ときには命がけでその文字を守ろうとした継承者たちの情熱に圧倒される感動の一冊!
2025.11.10
パチンコ (上・下)
著者:ミン・ジン・リー 訳:池田真紀子 出版社:文藝春秋
ブックフェア「移民について考える」で注目!
在日コリアン一家の四世代にわたる苦闘を描いて大きな共感を呼んだ世界的ベストセラーの文庫版。
日本に併合された朝鮮半島、釜山沖の影島。下宿屋を営む夫婦の娘として生まれたキム・ソンジャが出会ったのは、日本との貿易を生業とするハンスという男だった。見知らぬ都会の匂いのするハンスと恋に落ち、やがて身ごもったソンジャは、ハンスには日本に妻子がいいることを知らされる。許されぬ妊娠を恥じ、苦悩するソンジャに手を差し伸べたのは若き牧師イサク。彼はソンジャの子を自分の子として育てると誓い、ソンジャとともに兄が住む大阪の鶴橋に渡ることになった……
1910年の朝鮮半島で幕を開け、大阪へ、そして横浜へ――。小説というものの圧倒的な力をあらためて悟らせてくれる壮大な物語。構想から30年、韓国系アメリカ人作家の渾身の大作。
2025.11.8