ロシアとウクライナの和平は実現するのか。実現したとして、真の平和をもたらすにはどうしたらいいのか。
新進の法学者が、戦争のあと、または途中から適用される国際法の規範や制度を紹介する1冊。
戦争犯罪の捜査・裁判、兵士の帰還、被害者への賠償といった戦後処理の実践を解説する、類のない「終戦後」論である。
戦争にかかわる法は、人類の歴史のなかで着実につくられてきた。21世紀に入り、「戦争後の法(ユス・ポスト・ベルム)」と呼ばれる概念が注目されている。
著者は、「研究の過程で戦争犯罪の悲しみに浸った私が感じた、一瞬の安らぎと希望を共有するために、「戦争の後片付け」の発展と未来について、できるだけ実際の事例を紹介しながら記述したい」と語る。